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がん哲学外来設立趣意書

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がん哲学外来市民学会設立趣意書
がん哲学外来市民学会 代表 樋野 興夫
「第1回がん哲学外来コーディネーター養成講座」(2011年12月17日~18日:於 がん哲学外来研修センター)が佐久で開催され、「佐久宣言」が採択されるに至った。
「佐久宣言」(2011年12月18日)
 (1)「がん哲学外来市民学会」(Cancer Philosophy Clinic Association for the People) の設立
 (2)「がん哲学外来コーディネーター養成講座」修了証の発行
がん対策推進基本計画は、すべてのがん患者・家族の苦痛の軽減・療養生活の質の向上を目標とし、そのための施策としてがん医療に関する相談支援・情報提供が挙げられている。対話型外来の『がん哲学外来』は、一般的ながん相談やセカンドオピニオン相談と異なり、患者の生き方やスピリチュアルな問題について患者と十分に対話するものである。
「がん哲学外来市民学会」では、
 (1)「がん哲学外来」の必要要件を言語化する
 (2)「がん哲学外来コーディネーター」修了証・認定証を発行する。
がん対策基本法や基本計画が掲げる「患者主体の医療」の基盤整備の一助となることが期待され、厚生労働行政の施策等への活用が可能である。
がんに罹患した患者・家族の多くが、未来に対する不安と生き甲斐の喪失を体験している。一方、医療従事者は、患者の生き方や人生に関心を持ったとしても、それらについて患者・家族と十分に対話する時間的余裕がないのが現状である。患者・家族はがんとともに生きていく上で、病気を治すことだけでなく、人とのつながりを感じ、尊厳を持って生きることを求めている。わが国の生活習慣の中には欧米のようなカウンセリングが普及していないので、上記の患者および家族の受け皿は不十分であると言えよう。
「がん哲学外来市民学会」は、医師、医療従事者、一般市民、学生、中高生など、がん問題に関心を持つあらゆる人々が立場を超えて集う「経験交流」の場でもある。患者の立場に立つ「医療維新」を目指す。モットーは
 (1)「暇げな風貌」の中に、「偉大なるお節介」を有する「胆力と気概」の習得
 (2)体験を踏まえつつ、空の上から自分を見る視点を持った「当事者研究」の推進
 (3)言葉の大切さ、重み、対話のあり方を学ぶ「次世代のがん相談者」の育成である。
「がん哲学外来市民学会」の理念

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「がん哲学外来市民学会」の基本理念は「救済の客体から解放の主体へ」であり、 「隣人(病者)を客体化」するのではなく、「暇げな風貌」と「偉大なるお節介」で、 自ら「主体的に隣人となる」支え合いの精神に基づいた活動を深める学会である。 「医療従事者の技術・知識と患者・市民の苦悩・体験は、人間的に対等である」との視点から、 「市民」として「医療の隙間」を埋める活動を担う人材の育成と活動の推進を行い、 がん対策基本法や基本計画が掲げる「患者主体の医療」の基盤整備の一助となることを目指すものである。
ご挨拶

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代表
樋野興夫 Okio Hino 
(順天堂大学 名誉教授 順天堂大学 医学部 病理 腫瘍学 客員教授 新渡戸稲造記念センター長)
2019年7月6日「第9回 がん哲学外来コーデイネター 養成講座 in 埼玉」(実行委員長:矢形 寛 埼玉医科大学総合医療センター ブレストケア科 教授)と、翌日の「第8回 がん哲学外来市民学会大会」(大会長 矢形 寛 先生)がウエスタ川越 於いて主催された。がん哲学外来市民学会大会の時の、入院中のベットからの ビデオメッセージが、鮮明に蘇える。会場の多数の参加者・がん患者が、矢形 寛 先生の御姿にどれ程、元気付けられたことか! 忘れ得ぬ想い出となった。矢形 寛 先生 は、2019年9月11日 満55歳で、逝去された。まさに、矢形 寛 先生の生涯は、「火焔のうちにある 燃料の如く 自ら燃えよ!」であった。
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副代表
安藤 潔 Kiyoshi Ando
(東海大学医学部血液・腫瘍内科教授)
2008年に「がん哲学外来」という言葉を聞いた時に、「おもしろい」と感じたと同時に「そのような名前が受け入れられるのだろうか?」とも思ったことを憶えています。がんは人生最大のピンチです。しかしピンチはチャンスとも言います。危機の時こそ人生の「気づき」を得るものですね。10年を経て多くの人が「がん哲学外来」を訪れる時代となりました。がん哲学外来市民学会は、市民による市民のための学会です。これからの10年も「言葉の力」を信じて全国の「がん哲学外来」の普及に努めます。引き続き皆様のご支援をよろしくお願いいたします。
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副代表
北澤彰浩 Akihiro Kitazawa
(JA長野厚生連佐久総合病院診療部長)
2011年12月18日に長野県佐久の地で産声を挙げた「がん哲学外来市民学会」。 当初から市民が主体的に活動できる学会として活動して参りました。今後は改めて「医療の主役は患者」の精神を忘れず皆さんとともに創り進んで参る所存です。よろしくお願いします。
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副代表
青木裕子 Yuko Aoki
(軽井沢朗読館長・軽井沢駅前図書館長)
がん哲学外来市民学会が出来た時、まだまだがんについての自分の体験を語れない空気が日本の上空を覆っていたのを覚えています。やわらかな心を持った勇気ある人たちが手に手をとって始めたこまやかな試みがカフェでした。小さな勇気の連鎖は時代の空気を大きく変えました。カフェは地下水脈が噴出したように各地に誕生していきます。人の思いがカフェを作り、その思いに常に立ち帰ること。原点はどこにあるかを知っていること、そんな人間の知恵がここまでの力になったのですね。ほんとうに素晴らしいことだと喝采します
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がん哲学外来コーディネーター認定制度委員長
宗本義則 Yoshinori Munemoto
(福井県済生会病院 外科主任部長・集学的がん診療センター長)
がん哲学外来カフェには多様性がある一方、がん哲学外来としての共通の規範が必要になります。本学会のがん哲学外来コーデイネーター認定制度とは、養成講座をとおして規範を身につけたコーデイネーターを育成し、その活動の質を維持し 社会的な 信頼を担保するための制度です。学びの場としてぜひ皆様受講してください